江戸小紋講座を終えて

沖雨が深すぎる江戸小紋

11月3日文化の日、老舗竺仙の近藤さんを講師に迎え、江戸小紋講座を開催させていただきました。
今までに、何度となく江戸小紋について学ぶ機会がありましたが、学べば学ぶほどに職人技を結集して作られている江戸小紋への思いが深くなっています。
竺仙さんは、江戸小紋の世界で唯一、文化財愛護シンボルマークを付けることが許されています。
このマークは,ひろげた両手の手のひらのパターンによって,日本建築の重要な要素である斗栱(ときょう=組みもの)のイメージを表し,これを三つ重ねることにより,文化財という民族の遺産を過去,現在,未来にわたり永遠に伝承してゆくという愛護精神を象徴したものです。(文化庁のホームページより)
斗栱には、支えるという意味があり、文化を支えていくものとして、気の引き締まる思いがしました。
まだまだ、一般には知られていない世界が着物には沢山あります。
コロナにより、消えゆく職人技もありますが、これからも竺仙さんと共に伝え続けていきたいと思います。
次回は春頃、長板染めのお話しです。

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。