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成人式後の振袖の手入れは丸洗だけでOK?

振袖のクリーニングしていますか?

成人式が終わって、2ヶ月近く経ちました。

今年は、コロナの影響もあり、外出も控えていらっしゃる方が多いようで、暖かくなってきてからお手入れにいらっしゃる方、お問い合わせいただく方が増えております。

振袖は、写真撮り、当日と2回、お召しになる方が多いかと思います。

みなさまは、その後、タンスにしまっていらっしゃいますか?

それとも、クリーニング屋さんにお願いしていますか?

または、お馴染みの呉服屋さんにお願いしていますか?

タンスにしまっていた方は、ぜひ今からでもお手入れに出して下さい。

それは、今は綺麗でも、後々、シミになってしまう可能性があるからです。

シミの元 = 緊張からくる汗

普段、着物をお召しにならないお嬢様にとって、振袖で長時間過ごすことは、緊張を伴います。緊張は汗を生み、知らず知らずに普段よりも多い汗をかいている事があります。汗をかいた状態の振袖をお召しになる機会は、ご友人や親戚の結婚式と少し時間が空いてしまいます。

シミをつけていたら、気になるところですが、汗は見えないので見過ごしてしまうことが多いのです。

丸洗だけでなく汗抜きもしっかり

お手入れとは、クリーニング店でも呉服店でも、丸洗いとなるため、汗抜きは別途頼むことになります。

クリーニング店と呉服屋の違いは、専門の職人を抱えているかどうかです。

絹の特性を殺さずにお手入れする事ができるのが呉服屋が抱えているシミ抜き屋さんの技術です。

汗は、丸洗いでは落ちません。

それは汗の成分を抜くことを丸洗いではしないからです。

結果、汗の成分を抜かない場合、何年もタンスに眠らせておくと、汗シミになる可能性があります。

しばらくお目見えしないかもしれない大切なお着物は、ぜひ丸洗いだけでなく汗抜きもお願いして下さいね。

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。