第一礼装「黒留袖」

華やかな席に相応しい装い

平成から令和へと変わろうとしています。
時の経つのは、早いものですね。

平成最後の2日間、黒留袖もご紹介させていただいております。

近年は、貸し衣装から洋装へと、新郎新婦のお母様の装いも変わってきているようですが、「黒留袖」の存在も忘れてはならないように思います。

黒留袖は、既婚者の「第一礼装」です。
生地は、地紋のないもの。裾だけに模様が入っています。

両胸の前・袖の後ろ、そして背中の五ヶ所に、 最上格となる「染め抜き日向紋」 が入ります。

昔の「黒留袖」は、白羽二重のきもの(下着)と二枚重ね(長襦袢+白羽二重きもの+留袖の計三枚)で着られていましたが、現在では簡略化され、比翼仕立となっています。

合せる帯は、丸帯もしくは袋帯。
黒留袖と同じくらい格調のある柄のものになります。

結び方は、二重太鼓。二重の喜びを表しています。

帯締めと帯揚げは、白になります。
 

結婚式には、「末広」も忘れずに!
「末広」とは祝儀扇のこと。正装には必ず持つのがしきたりになります。
なぜならば、「これより先に入りません」という相手に対しての敬意を表す意味があるからです。そのため、扇ぐことは厳禁です。

挿し方は、ご自身から見て体の左側に、帯と帯揚げの間に挟むように挿します。この時、黒塗りの骨ではなく、地紙の色が見える向き(金色)にします。また、帯から出る部分が2~3cm程度になるように挿すのがポイントです。

結婚式の場合、新郎新婦のご親族は、着る物を合わせることが必要です。
チャペルの場合、最近では、和装派、洋装派に分かれるかと思いますが、主役のお母様にとって、ご自身を演出する最高の衣服=一番美しく見える衣服は何かを考えてお選びになられることをオススメします。

お子様にとって一生に一度の大切な日。
そして、いつまでもいつまでも記念に残る思い出の日。

お母様にも最高のご自身を演出していただけたら嬉しいです。

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。