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【お客様の着姿】大事な場面の着物

着物を選ぶときに不安に思うこと

 お母様が結婚の時に作っておいてくれた着物にどうしても袖を通す気持ちになれなかったIさまからご相談を受けたのは、4年前のことでした。


Iさまの第一声は
「この着物、私の好みではないんです・・・」

色々な方からご相談をお受けしておりますが、Iさまのように思っていらっしゃる方は少なくありません。

結婚の時に持たせてくれた着物は、知らない間にお母様が作ってくれていたもの・・・

とても有難いことなのですが、ご自身の着たい着物とは違っていて、子育てやお仕事で、袖を通す機会もなく、タンスに眠らせたまま、10年、20年と経ってしまっていた・・・

そんな経験はありませんか?

結婚して10年、20年と経ったとき、何かのきっかけで着物を着てみよう・・・

そういえば、母が作ってくれた着物、好みではなかったなあ~
でも、このまま置いておくのは勿体無いし、どうしたらよいか悩んでいる方が結構いらっしゃいます。

Iさまも同じく、生成の着物に赤・青の紐の柄では・・・とおっしゃり、色をかけて、落ち着いた訪問着になるようご提案させていただきました。
 

いつ着るか、その時には決まっていなかったのですが、いつかのときのために、直ぐに袖が通せるように用意をしておけば、出番はくるんですね。

 

Iさまにとって大事な場面とは、とある協会での表彰式。
会場はTV局、新聞社、出版社の関係者とキャスター、アナウンサー、解説者のような人ばかり・・・

必ず、部隊に上がるとは限らないので、気張りたくはないけれど、あまり質素では・・・と、ご要望をいただき、以前に染め替えた訪問着をオススメさせていただきました。

Iさまからは
「すごい方ばかりだったので、着物をきてなかったら私はきっと、誰の目にも止まらなかったかもしれません(笑)」
とメッセージをいただきました。

Iさま、素敵なお写真とメッセージをありがとうございました。
 

着物は、用意さえしてあれば、突然でも着て出かけることができます。
大事な場面で、肩身の狭い思いをすることなく、列席することができます。

 

着物は、仕立てるにも時間のかかるものです。
思った時にご用意されれば、きっとお役に立つ時がします。

どうしたらよいか、迷ったら、まずはご相談下さいね。


投稿の許可をお客様よりいただいております。

 

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。