訪問着に紋は必要ですか?

紋は入れたほうがいいのでしょうか?

訪問着をご購入の際、確認することのひとつに紋について・・・があります。
 
訪問着は、普段着である小紋や紬とは異なり、かなり絞られた目的を持ってご購入いただく場合が多いようです。みなさま「どこどこに着ていくため」「実は今度・・・」というお話をされた後、その目的にあった着物をお選びになられます。

さて、そのときいつもお聞きするのは、紋をお入れするかどうか・・・ということ。紋を入れることによって、格があがるわけですが、時と場合によっては、その紋が仰々しくなってしまうこともあります。また、紋を入れる場合にも抜き紋・縫い紋の2種類があり、種類によって格が変わってきます。

では、どんなときに・・・と具体例をあげると、

嫁がれる場合には、その地方の慣習を事前に聞いておく・・・などの準備をオススメ。慣習にそっていれば問題はありません。

お茶などのお稽古事で必要な場合には、やはり先生にお伺いをすることが第一。紋が必要な場合も多いので、確認されれば問題は無いと思います。

そして、それ以外、結婚式やパーティーでも・・・という場合には、紋は入れなくても良いと思います。紋が入っているだけで、改まってしまうので、かえって窮屈になってしまうことも。どうしても・・・という場合にはあまり目立たない縫い紋をお入れになるとよろしいかと思います。

迷ったときには、まずご相談を。決まりがあってない訪問着なので、ご質問下さいね。

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。