復刻御召~月華御召とは・・・

月華御召とは・・・

祖父のコレクションから復刻した御召には、月華御召という御召があります。
 
 月華御召とは、シボの立っている縮緬風の御召と違って強撚糸を用いて表面を滑らかに織りあげた御召のことをいいます。「強撚糸」とは、撚りをとても強くかけた糸のことで、「強撚糸」を用いることから「駒御召」とも言われています。

京都西陣で産出され、一時非常に流行しましたが、現在ではほとんど生産されていない御召なのです。そんな中でも矢代仁では、今でも作り続けております。


こちらは以前に復刻した御召ですが、「水玉」と名づけられ、とても複雑な織り方をしています。

丸や呉服店

サーモン色の水玉を銀糸が囲っているのですが・・・それはそれは細かい作業であります。


裏をご覧いただくと・・・サーモン色の糸と銀糸の糸がふんだんに使われていることがよくわかりますね!


丸や呉服店


この復刻御召は、糸の色を変えたり、太さを変えたりしながら、着心地の良さにも重点をおいています。
昔のようにただ、ゴワゴワしている御召では、着心地悪いですものね!

今週から始まります「御召展」では、御召の織りの複雑さをご紹介したいと思っております!百聞は一見にしかず・・・今では希少価値となってしまった月華御召を是非見にいらして下さいね!

みなさまのご来場を心より待ちしております。

 

日時:11月13日(金)~15日(日)11:00~18:00
会場:大塚文庫/東京都目黒区自由が丘3-6-25 TEL: 03-3718-4411
http://www2.odn.ne.jp/intermedia/
入場無料
※13日(金)11時~16時 1階茶室にてお抹茶をお楽しみください。

<復刻御召とは>
丸や呉服店は、私の祖父・谷博義を初代店主として大正15年に創業しました。
祖父が「日本の絹織物を後世に残す」として、昭和28年から蒐集していた“御召”のコレクション帖には1700点に及ぶ裂布が資料として残されています。

初日13日(金)の11時から、1階の茶室にて、一服差し上げたいと思います。
ぜひ、お誘い合わせて、お出かけください。
主催:丸や呉服店 株式会社矢代仁
協力:帯屋捨松 服部綴工房 京絞り寺田 染めの高孝 茶道裏千家百華の会

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。