ぼかし染めってなあに

日本の職人だからできる「ぼかし染め」

長襦袢によくみられる染め方のひとつにぼかし染めがあります。
ここで、再度、ぼかし染めについてお話しようと思います。
 
ぼかし染めとは、地色の一部または全体をぼかして染めることをいいます。
染めるの時に、糊で境を作らず、色のにじんだ、あいまいな感じを利用するものです。

単色、または複数の色を使って、濃淡をつけて、色の美しい調和を表現します。

以前にもブログでご紹介しました「ぼかしとグラデーションの違い」を読んでいただければわかるのですが、その境界線がどこにあるのかわからないほど、技術を要します。その美しさは、職人の感性と腕によって全く違ってきます。これは綴れ織などで、表現するときも同じです。

 ぼかし染めには様々な種類がありますが、簡単なように思いながらも八掛のぼかしもまた技術のいることなのです。

濃い色から薄い色へ。。。そしてまた濃い色へ。。。
 
その技術こそ、日本が誇れる技術です!

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。