【Q&A】絞りの帯揚げは独身女性が使うもの?

なぜ、絞りの帯揚げが多いの???

Wさまから、「絞りの帯揚げ」についてお問い合わせいただきましたので、こちらで共有したいと思います。

おばあさまやお母様から譲られた帯揚げに絞りのものがとても多いのですが、絞りの帯揚げは独身女性しか使えないのでしょうか???

私も、タンスの整理に伺うと、絞りの帯揚げを多くお見受けします。

昭和時代、確かに絞りの帯揚げが主流でした。

そもそも、絞りは、時代劇でも見られるように、女性の髪に付けるものでしたが、時代とともに髪を結うことがなくなり、帯揚げとして宗絞りを使うようになったといわれています。

絞りの帯揚げについては色々な考え方があるので、一概には言えないのですが、独身女性しか使えないものではありません。
ただ、年齢によって使えたり使えなかったりするので、ここでご紹介させていただきます。

まず、絞りの帯揚げには総絞りのものと部分的に絞ってあるものがあります。

総絞りは、成人式に使われるもので、赤や黄緑色が多いかと思います。色から考えると、20代で華やかな訪問着に使われるのでしたらオススメしますが、色無地や小紋など、年齢によって派手になりすぎる場合にはあまり使いません。

また、薄い色のピンクやクリーム色の総絞り帯揚げでしたら、30代になっても使う事はできますが、やはり、訪問着には使いますが、小紋にはあまり使いません。


次に部分的に絞りを使ったものは、だいたいの着物に合わせていただけると思います。注意点はお色目だけ。年齢に合わせたお色を選んでいただければ大丈夫です。


わからないことがございましたら、またご質問下さいね。

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。